4月22日から1泊2日の沖縄旅行記(滞在は那覇市内)です。
沖縄県南部から中部にかけての戦跡、米軍基地を見て回りました。
今年はJALの上級会員(JALグローバルクラブ サファイア)を目指そうと一念発起。上級会員になるために必要なFLY ONポイントを大きく貯められる羽田-那覇、那覇-羽田のJALファーストクラスに敢えて搭乗しました。
この旅行記はその時のものです。
修行というと無味乾燥なものに思われますが、楽しく旅行しながら修行できれば最高ですね。
羽田-那覇、那覇-羽田のファーストクラス搭乗記、並びに、羽田空港のダイヤモンド・プレミアラウンジ、那覇空港のサクララウンジ利用の模様はこちらを御覧ください。
目次
海軍司令部壕
那覇空港到着。
ボーディング・ブリッジに降りた瞬間、湿度の高さを感じますね。
到着口を出ると、前日に電話予約した観光タクシー盛幸タクシーの運転手さんが出迎えてくれました。
前日お願いしたのは、海軍司令部壕、ひめゆりの塔、平和祈念公園をめぐるフリープラン観光5時間コース(14,600円)。この中で私が最も関心のあるのは海軍司令部壕です。
最初に向かったのは、空港から10分ほどの海軍司令部壕。
眺望の良い丘の上にあります。写真の大きなビルの向こうにちょうど那覇空港がありますが、タクシーの運転手さんの解説によると、海軍司令部壕は、小禄飛行場(那覇空港の前身)を防衛するために建設されたものらしいです。
海軍戦没者慰霊之塔。揮毫は太平洋戦争開戦当時の駐米大使・野村吉三郎です。1958年(昭和33年)に、沖縄海友会ならびに海軍戦没者慰霊之塔建立発起人会によって建立されたとのこと。
壕内に入る前に、隣にある資料館を見学します。
海軍司令部壕の入口の階段。105段もあります。壕内はひんやりとしていました。
壕内の見取り図及び順路。
階段を降りて直ぐ右にあるのは信号室。
沖縄本島南部には多くの自然壕が残っていますが、この海軍司令部壕はつるはしや鍬を使った掘った完全なる人工物だそう。壁面の凸凹さ加減がそれを物語っていますね。坑木による支えも見られます。
司令部があるこの壕は最高機密だったため、地域住民は壕掘りには参加していないとのこと。
以下は作戦室。漆喰で固めた当時のままの部屋とのこと。
作戦室に続く幕僚室には手榴弾で自決した時の破片の跡が残っていました。
下士官室に向かう通路です。ここもつるはしや鍬の跡が生々しいですね。
下は下士官室。玉砕前には立錐の余地もないほど兵士が入り、立ったまま睡眠をとったとのこと。6月でしょう、湿気も凄そうだし、死者や病人で匂いも凄そうですね。考えただけでめまいがします。
下は司令官室。海軍根拠地隊司令官である大田実海軍少将はこの部屋で拳銃で自決したそうです。有名な「沖縄県民かく戦えり」の電報を打ったのはここからのようです。
小禄地区戦闘経過要図がありました。
海軍司令部壕の出口です。
海軍司令部壕は、今回のJAL修行を兼ねた那覇旅行で最も見たかった施設です。じっくり1時間半くらいかけて見学することができ、大変満足しました。
タクシーに戻ると、運転手さんに「こんなにじっくり時間をかけて戦争史跡を見てくれて、沖縄県民として嬉しい」と言われました。
この後、ひめゆりの塔、平和記念公園を見るつもりでしたが、今のペースで見ると相当時間がかかりそうですし、何より相当疲れそうです。今回はやめることにしました。
そろそろお腹すいてきました。海の見えるきれいなカフェでランチしたいですね!
カフェくるくまでカレーを食す
「るるぶ 沖縄 2014」に載っていた「南部海カフェ」特集を見て、見晴らしの良いカフェで食事したいなぁと思っていた私。タクシーの運転手さんに伝えたところ、「南部にはおしゃれな海カフェが多いが、なかでも標高の高い『カフェくるくま』は眺めが最高」「カレーも美味しく、自信を持って薦められる」とのこと。
カフェくるくまに行くことに決定。
海軍司令部壕から車で45分ほどで「カフェくるくま」に到着。期待が高まるなぁ。
店名 | カフェくるくま |
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電話番号 | 098-949-1189 |
住所 | 沖縄県南城市知念字知念1190 |
営業時間 | 10:00~21:00(20:00ラストオーダー) 火曜のみ10:00~18:00(17:00ラストオーダー) |
定休日 | 無休 |
Webサイト | http://www.nakazen.co.jp/cafe/ |
レストラン入口。
標高140メートルもあるらしいテラス席からの眺めは最高!でも、食事は室内でお願いしますと言われました。
思ったより広い店内は、ランチ時間を外しているのに大賑わい。カップル、家族連れが多いかな。アジア系の外国人観光客の姿もちらほら見られました。
タイカレーが名物らしい。チキン、ポーク、ビーフ、どのカレーも食べてみたかったので、3種類食べられる「くるくまスペシャル」を注文しました。
お味の方はというと、野菜はとても美味しいのだけど、肝心のルーがイマイチ。もっと深い味を期待していたのですが。
気を取り直して、デッキ席で2杯目のビール。海風強いが気持ちいい。最高ですな。
テラス脇には下の写真のような庭もあり、天気のいい日はこちらで飲むのも良さそうです。
絶景写真を撮ったり、LINE友達などに写真付きでメッセージを送ったりしていたらあっという間に2時間近く経過。
タクシーに戻ると、「大体1時間位でお帰りになるお客さまが多いですが、お客さまは2時間近くいらっしゃいましたかね。何かされていたのですか?」と不思議がられてしまいました。んー、あくせくするの嫌いなんでな。
なお、カフェくるくまは隣接する、くるくまショップ、夢可視館(むかしかん)、ガーデンハウス、薬木園、仲善本社工場などと一体で「くるくまの森」を構成しています。
下は、恐竜の化石などを展示した夢可視館。
下は、ガーデンハウスです。
少し雨がぱらついてきました。
もうホテルに帰っても良かったんですが、すぐ近くに知念岬があるということで向かってみることに。
ニライカナイ橋を通過中。天気イマイチなのがお分かり頂けるかと。
知念岬。久高島を指したコンパス。久高島は、琉球創世の女神アマミキヨが降臨したとされる島らしい。
左奥にあるのが久高島でしょうかね。
ホテルに帰ります。
リッチモンドホテル那覇久茂地
知念岬からタクシーで約1時間。16:30頃、滞在先のリッチモンドホテル那覇久茂地に到着しました。
2階のフロントでチェックインの手続き。ペラペラのルームキーを渡されました。
チェックイン&チェックアウト時の精算は、ルームキーをこのマシーンに入れて行うとのこと。
私は楽天スーパーポイントを使って、100円でしたので、100円玉をチャリンと投入。
ペラペラのルームキーをかざして入室。
禁煙シングル ダブルベッド140cm(17.5平米)って部屋です。
机側を撮影。
ベッド側を撮影。
スリッパは、「抗菌済み」と書かれた使い回しのものだったので、JAL機内から持ってくればよかったと後悔。
「るるぶ 沖縄 2014」を見て、気になったフランス料理店「メゾン ド フジイ」に電話予約をしました。
メゾン ド フジイでフランス料理
てもみん那覇国際通り店で腰のマッサージを受ける。
汗かいたので、ホテル戻って、シャワー浴びた後、歩いてメゾン ド フジイへ向かう。夜風が気持ちいい~。もう夏の雰囲気です。
メゾン ド フジイに到着。入口。
予約していきましたが、平日(火曜日)ということもあり、客は私一人でした。カウンター席に案内されました。
シャンパンを頂き、4,000円のコースAをオーダー。
まずアミューズ(前菜)。ニンジンのムースとコンソメジュレ(だったと思う)。違ったらご容赦。旨い!
自家製タプナードとバゲット。これも旨い!シャンパン飲み干して、2杯目をオーダー。
前菜。真ん中にあるのは玉ねぎのムース。周りにオマール海老、ヤリイカ、マダイ(だったかな?)。これも旨い!
店の奥さんに「昼間タイカレーで夜フランス料理だから、まだ沖縄っぽいもの食べてないんですよ」と言ったら、「沖縄県産の玉ねぎを使ったムースですよ」と(笑)
この辺りで、若い女性ソムリエにおすすめされた、確かグルナッシュを使った赤ワインを頼みました。帰り間近に自分の最寄り駅を伝えたら、昔ご近所に住んでいたことが判明(笑)
メイン。四元豚を低温、高温を3回繰り返してローストしたものらしい。これも旨い!って他に言うことないのか(笑)
こちらのお店、プロバスケットボールチーム琉球ゴールデンキングスのオフィシャルパートナーらしく、ポスターが貼ってありました。琉球ゴールデンキングスはbjリーグのウェスタン・カンファレンスで第1位らしい。バスケットボールの試合って見たことないから、今度見てみたいな。
さてさて、奥さんや見習いの若いイケメンシェフ、ソムリエの女の子との会話も楽しく、まだおしゃべりしてたかったので、ソムリエに薦められるがままにチーズもオーダー。
そういえば、奥さんとソムリエとのオーダー伝達はフランス語だった。
オーナーはシャイな人らしく、話しかけづらい雰囲気でした。何回か通えば話してくれるのかな(^_^;)
最後にデザートとアイスティーをいただく。これの写真はなし。
料理は美味しく、会話も楽しく、いい夜を過ごせました。また是非訪れたいです。
店名 | メゾン ド フジイ |
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電話番号 | 098-862-0312 |
住所 | 沖縄県那覇市久茂地2-10-19 1階 |
営業時間 | 12:00~14:30(13:30ラストオーダー) 18:30~22:00ラストオーダー |
定休日 | 水曜日 |
Webサイト | http://tabelog.com/okinawa/A4701/A470101/47007771/ |
嘉数高台公園からオスプレイを見る
ここからは沖縄1泊2日旅行記の2日目です。
リッチモンドホテル那覇久茂地1階のレストランで朝食をいただきます。豆腐チャンプルーを食べたので、今回初めて沖縄らしいものを食べたかな。
例の精算機で精算。フロントにスーツケースと上着を預けました。
一日目で、今回成し遂げたかった2つのミッション、
- JAL修行を兼ねた国内線ファーストクラス搭乗
- 今回観光の柱としていた海軍司令部壕見学
をクリアしてしまった自分は大いに満足。二日目はこれといってやりたいこと、行ってみたいところもなく、ほぼノープランでした。
戦争史跡をめぐるのが好きなので、嘉数高台公園に行ってみようかなくらいを考えながら、ホテルを出ました。
ちょうどタクシーが止まっていたので、嘉数高台公園までの料金を聞く。「通常◯◯円くらいしますが安くしますよ」とのこと。「嘉数高台公園以外にも色々巡ってみたい」と伝えると、「1時間2,000円」で観光タクシーをしてくれるということ。昨日頼んだ観光タクシーの料金に比べるとかなり安くないっすかぁ。
運転手が「那覇市の方から運転してきたんですけど、アメリカン・ヴィレッジの上空に今まで見たことのないくらいのオスプレイを見ました。オバマ大統領訪日と関係してるんでしょうか」と。
ほぅ。そっか、離発着慌ただしい米軍基地を見て回るの面白そうだな。嘉数高台公園から望める普天間基地にはオスプレイ、嘉手納基地にはラプターなどの戦闘機が飛来するらしい。面白そうだ。
20分ほどで嘉数高台公園に到着。
沖縄守備軍であった第32軍は、上陸してくるアメリカ軍との水際作戦を避け、司令部のある首里を中心に西原から浦添一体に洞窟複郭陣地(幾重にも構築した陣地)を設け、持久作戦を展開、その最前線に位置し、日米両軍による攻防戦が展開されたのがこの嘉数高台とのこと。
沖縄戦の最激戦地の一つとされているようです。
弾痕の壁。
高台を物語る階段。
階段の中腹から脇にそれたところに陣地壕の跡がありました。陣地壕の構築は1944年の夏頃から開始され、兵士だけではなく、嘉数や周辺地域からも多くの人が駆り出されたとのこと。海軍司令部壕とは異なりますね。海軍司令部壕は最高機密だったため、地域住民は壕の構築に関わっていないんでしたね。
坂の上にある展望台。
展望台からは普天間基地が望めます。カメラの最大望遠で撮ってます。
オスプレイが9機駐機してるのがわかります。
運転手さんは「さっきはあんなにいたんですけど、今は静かですねぇ」とオスプレイが飛来しないことに対して申し訳なさそう。すると、「あ、来た」と。オスプレイ来ました。
すると、今まで展望台の2階にいた数人のカメラマンが3階に上がってきました。待ってたんだ(笑)
2機のオスプレイは展望台をぐるっと周回する形で普天間基地に戻って行きました。
カメラマンたちは望遠レンズの付いた高性能カメラで撮ってます。私も最近ミラーレス一眼買っておいてよかった(笑)
尾翼が赤くペイントされているのは隊長機。
嘉数の戦いに参加した第62師団独立混成旅団には京都出身の兵が多かったため、京都の塔が建てられています。この塔の建設には、当時、京都府園部町長だった野中広務が尽力されたとのこと。
朝鮮半島出身の軍人・軍属を祀った青丘之塔もありました。碑文によると、38度線板門店の小石38個と写経が共に鎮められているようです。
日本軍が使ったトーチカ。トーチカとはロシア語で「点」や「拠点」を意味する軍事用語で、防御の中心となる陣地とのこと。
下の開口部は、北側の比屋良川に向けて銃撃するために銃眼だそう。この後ろには出入りするための開口部もあります。
タクシーに戻り、道の駅かでなに向かいます。
道の駅かでなから嘉手納基地を眺める
嘉数高台公園から普天間基地を望んだ後は、嘉手納基地を望む道の駅かでなに向かいます。
およそ30分で道の駅かでなに到着。
一階は特産物販売コーナー、二階は学習展示室、三階は展望台になっています。
まず三階へ。結構な数のカメラマンが椅子で休んでいます。
二階の学習展示室へ。
戦前の嘉手納は、製糖工場や学校が集中し、軽便鉄道も走り、沖縄島中部で最も賑やかな場所だったようです。現在は総面積15.04平方キロメートルの内、83%が嘉手納基地に占められているそうです。
沖縄県は国土の0.6%の面積しかないが、全国にある米軍専用施設面積の74.2%が集中してるとのこと。
3,700メートルの滑走路を2本持つ嘉手納飛行場は、極東で最大かつ最も活発な米軍基地。
嘉手納基地に常駐する機種(F-15C イーグル戦闘機、P3C オライオン対潜哨戒機、KC-135R ストラトタンカー)、飛来する機種(F-16C ファイティングファルコン戦闘機、AV-8B ハリアー攻撃機、F-22A ラプター高性能戦闘機、FA-18D ホーネット戦闘・攻撃機)の模型がありました。
嘉手納基地に関する主な事件・事故の年譜もあり、複雑な住民感情が伺えます。
「嘉手納町と基地」というシアター上映(5分)を見てから、3階に上がりました。
E-3 早期警戒管制機という飛行機でしょうか?レーダーを付けたこの22番の飛行機が基地の周りをグルグル回っていました。
暫く風に吹かれながら戦闘機が飛び立つのを待っていましたが、その気配がない、カメラマンたちも暇そうに椅子に座っているので、諦めました。
一階でおみやげを購入。自分用にスターフルーツを購入してみましたが、腐らせてしまいました(^_^;)
お昼タイム。
「るるぶ 沖縄 2014」に載っていた琉京甘味SANS SOUCIというところの親子丼が美味そうだったので、そちらに向かおうと思ったのですが、電話予約しようとしたらちょうど特別休業日。
運転手さんがおすすめの沖縄そば屋「浜屋」に行くことに。
浜屋で沖縄そばを堪能
運転手さんおすすめの沖縄そば屋「浜屋」に到着し、外に出ると、飛行機の姿こそ見えませんが、何やら飛行音が鳴り響いている。タクシーの運転手さん「あ、戦闘機飛びましたね」と。ちょっと遅かったね(苦笑)。
浜屋外観。
ランチ時間を大幅に外した15時前に入店したのですが、店内結構混んでいる。
壁には芸能人による色紙がいっぱいです。
沖縄そば(大)を注文。
タクシーの運転手さんには申し訳ないがオリオンビールで旅の疲れを癒やします。
めっちゃ美味そうでしょう?めっちゃ旨かったです。飲んだ翌日だからより最高。
さくっと食べたあとは、すぐ近くの海岸を見に。浜屋がある通りにはレストラン、ダイビングショップが多く並んでいます。
私もいつか体験ダイビングしてみたいですのー。
健康空間うるわし湯でさっぱりして帰路に
午前中から動きまわり、汗をかいたので、飛行機乗る前にサッパリしておきたい。
浜屋からホテルに向かう途中にiPhoneで銭湯調べ。健康空間うるわし湯が良さそうでした。
リッチモンドホテル那覇久茂地で預けておいたスーツケースをピックアップ。健康空間うるわし湯へ。
ここでタクシー料金精算のつもりでしたが、スーツケースやおみやげ持って、銭湯に行くのはしんどい。タクシーのチャーター時間を延長して、近くで待機してもらうことにしました。その方が楽ですからね。
受付で1,000円を支払い、バスタオルとハンドタオルが入った袋をもらい、エレベーターで8階へ。
更衣室で着替えた後、階段を登って浴室に。ロッカーは縦長でかなり細いので、リュックを押しこむのが大変だった。
浴室は、最上階なので、天井がすごく高い。
お湯の温度は比較的ぬるめですね。水風呂がプールのように深く、そして、比較的スペースも多めに取られていて、いかにも沖縄らしいなと思いました。いつもは水風呂には浸かりませんが、この日は銭湯出た後汗かきたくなかったので結構水風呂に浸かりました。
40分位で銭湯を出て、タクシーに戻る。
ドライバーが「荷物になってしまって恐縮ですが、お土産です」といって、レトルトの沖縄食材をくれました。
17時20分頃、那覇空港に到着。およそ6時間、タクシーをチャーターしたことになり、1時間2,000円の約束でしたから、12,000円の支払いの予定でしたが、私的には1時間2,000円はかなり安いと思いましたし、今日の観光がとても有意義なものになりましたので、3,000円分をチップとして加算して、15,000円お支払いしました。
「いいんですか」と恐縮されましたが、喜んでいただけてよかった。沖東交通グループのOさん、ありがとうございました。
以上、「4月の沖縄1泊2日旅行記」でした。